「次の方どうぞ」── その一言が、診察効率を大きく左右している
クリニックの待合室で、よく見かける光景があります。受付スタッフが診察室から戻ってきて、「○○さん、診察室の方へどうぞ」と患者さんに声をかける。患者さんは荷物をまとめ、コートを羽織り、ようやく立ち上がって診察室へ向かう。この「呼ばれてから動き出すまで」の数十秒が、実は1日の診察効率に大きな影響を与えています。
1人あたり30秒のタイムロスが発生したとして、1日50人診察すれば合計25分のロス。これが毎日積み重なれば、月間で約8時間 ── まる1日分の診療時間が失われている計算になります。
クリニックの待ち時間問題については 「クリニックの待ち時間対策ガイド」 でも詳しく解説していますが、今回は特に「診察室から先生がワンタッチで次の患者さんを呼び入れる」仕組みに焦点を当て、個人クリニックでも導入しやすい順番待ちシステム「アイリスト」の活用法をご紹介します。
クリニックの呼び出しが「名前」から「番号」へ変わってきた理由
かつてクリニックでは「○○さーん、診察室へどうぞ」と名前で呼び出すのが当たり前でした。しかし近年、特に都市部のクリニックでは「番号呼び出し」が急速に主流になっています。背景には、3つの大きな流れがあります。
理由①:患者の約7割が「番号で呼ばれたい」と回答
カルー株式会社が実施した患者向けアンケートによると、約70%の患者が「番号で呼び出されたい」と回答しています。さらに同調査では、85%の患者が「院内のプライバシー対策がクリニック選びに影響する」と回答しており、待合室での名前呼び出しに抵抗を感じる患者は少なくありません。
特に「精神科・心療内科」「産婦人科」「泌尿器科」「美容クリニック・レディースクリニック」では、プライバシーへの配慮がクリニック選択の大きな判断材料となっています。
理由②:個人情報保護法の改正で全クリニックが対象に
2017年5月施行の改正個人情報保護法により、患者数の多少にかかわらずあらゆる医療機関が個人情報保護法の対象となりました。診療所・クリニックなど小規模な医療機関も例外ではありません。
厚生労働省・個人情報保護委員会のガイダンスでは、患者氏名は「個人情報」に該当し、患者から名前による呼び出しをやめてほしいとの要望があった場合、医療機関は誠実に対応する必要があるとされています。また、医療法律の専門家からも、待合室から診察室への呼び出しは「受付番号」で行うのが適切とする見解が示されています。
理由③:取り違え防止と業務効率化の両立
番号呼び出しは、プライバシー保護だけでなく業務面でもメリットがあります。同姓同名による取り違えのリスクが下がり、受付スタッフの「呼びに行く・呼び戻す」作業も削減できます。診察室内では番号で呼び入れた後、改めて氏名・生年月日で本人確認を行うことで、安全性と効率性を両立できます。
なお、そもそも「完全予約制にすべきか、順番待ち制にすべきか」で迷っている先生は 「クリニックの受付方式、完全予約制と順番待ち制はどちらが正解?」 の記事もあわせてご覧ください。診療科目別の選び方を詳しく解説しています。
番号呼び出しが生む「もう一つのメリット」── 患者の待機姿勢が変わる
番号呼び出しシステムの最大のメリットは、実はプライバシー保護だけではありません。患者さん自身が「自分の順番」を視覚的に把握できるようになることで、待ち方そのものが変わります。
「番号がわかる」と「待ち方」はこう変わる
| 名前呼び出し(モニターなし) | 番号呼び出し(モニター表示) | |
|---|---|---|
| 患者さんの心理 | 「いつ呼ばれるかわからない」不安 | 「あと2人で自分の番」という見通し |
| 待機中の行動 | 受付の方をチラチラ見る・スマホに集中できない | 残り組数が少なくなったら準備を始められる |
| 呼ばれた瞬間 | 慌てて荷物・コート・付き添いを整える | すでに準備済みで、すぐに立ち上がれる |
| 診察室までの時間 | 30秒〜1分(戸惑い・聞き返し含む) | 5〜10秒 |
「あと2人で自分の番」とわかっていれば、患者さんは自然とコートを腕にかけ、荷物を膝に置き、いつでも立てる体勢を作ります。呼ばれた瞬間にスムーズに立ち上がれるため、診察室までの導線が驚くほど早くなります。
逆に、いつ呼ばれるかわからない状況では、呼ばれた時に慌ててしまい、「あ、ちょっと待ってください」と荷物をまとめ始める。この数十秒のロスが、1日に50回繰り返されれば、診察待ちの長時間化を引き起こす原因になります。
なぜ多くの個人クリニックは「番号呼び出しシステム」を導入できないのか
番号呼び出しのメリットは明らかです。それなのに、多くの個人クリニックでは導入が進んでいないのが現状です。理由は単純で、従来の医療向け番号案内システムが高額すぎるからです。
従来の医療向けシステムの「導入の壁」
| 項目 | 従来の医療向けシステム |
|---|---|
| 初期費用 | 数十万〜数百万円 |
| 専用ハードウェア | 専用端末・専用モニター・配線工事が必須 |
| 月額保守料 | 数万円〜 |
| 導入期間 | 数週間〜数ヶ月 |
| カスタマイズ性 | 低い(メーカー依頼が必要) |
「番号呼び出しを導入したいけれど、ウチの規模では予算が合わない」── 個人クリニックの先生からよく聞く声です。総合病院向けに設計されたシステムをそのまま小規模クリニックに持ち込むと、機能・コスト・運用すべてが過剰になってしまいます。
順番待ちシステム「アイリスト」が解決すること
順番待ちシステム「アイリスト」は、個人クリニックでも導入できる価格と機能のバランスを実現したクラウド型の番号案内システムです。1,200以上の施設での導入実績があり、特にクリニック・調剤薬局・動物病院などの医療系施設で多く活用されています。
アイリストならではの「先生がワンタッチで呼び入れる」機能
アイリストの最大の特徴は、診察室の先生が手元のデバイスから次の患者さんを直接呼び出せることです。受付スタッフを介さず、診察が終わった瞬間に「次の方」をワンタッチで呼び入れられます。
マルチデバイス対応 ── 専用ハードウェア不要
「呼び出し用の端末を別に買わなければいけないの?」と心配される先生も多いのですが、アイリストは違います。
| 使えるデバイス | こんな先生におすすめ |
|---|---|
| 診察室のデスクトップPC | 普段から電子カルテと一緒にPCを使っている。インターネット接続可能なPCならそのまま使える |
| iPad | 診察室にiPadを置いて、画面タップで操作したい |
| Androidタブレット | すでにAndroidタブレットを業務に使っている |
| スマートフォン | 白衣のポケットに入れて持ち歩きたい |
アイリストはブラウザベースで動作するため、インターネットに接続できてブラウザが使えるデバイスなら何でも操作端末になります。OSの種類も問いません。診察室のデスクトップPCがそのまま呼び出し端末になるので、追加の機器投資はほぼゼロで始められます。
診察室から「次の方」を呼び出す流れ
- 受付で患者さんが整理券を発行(または受付スタッフが番号を割り当て)
- 待合室のモニターに現在の番号と待ち組数が表示される
- 患者さんは自分の番号を見ながら待機(残り人数で準備できる)
- 診察が終わったら、先生が手元の画面で「次へ」をタップ
- 待合室モニターが次の番号に切り替わる(音声アナウンス併用も可)
- 該当の患者さんがすぐに診察室へ移動
受付スタッフを経由しないため、診察終了から次の患者入室までのタイムラグが大幅に短縮されます。受付スタッフは本来の受付業務(新患対応・電話対応・会計準備)に集中できるようになります。
導入クリニックで起きている変化
変化①:診察と診察の「間」が短くなった
診察を終えてカルテに記録を入れ、「次の患者さんを呼んでください」とスタッフに依頼する時間が不要になります。先生がカルテ入力後すぐに「次へ」をタップすれば、患者さんは数秒で診察室の前に現れます。
変化②:受付スタッフの負担が減った
受付スタッフは「呼びに行く」「呼び戻す」「順番を伝える」といった作業から解放されます。新患対応・予約電話・処方箋準備など、本来優先すべき業務に時間を使えるようになります。
変化③:患者さんからのクレームが減った
「あとどれくらい待ちますか?」という問い合わせが激減します。待合室のモニターを見れば自分の番号が何番目かわかるため、患者さんの不安が解消されます。
変化④:待合室の混雑が緩和された
アイリストはLINE呼び出しや電話呼び出しにも対応しているため、患者さんは院外で待つこともできます。院内待機の患者さんには番号モニター、院外待機の患者さんにはLINEや電話 ── 患者さんの希望に応じて使い分けができます。クリニック向けの詳しい機能や050電話番号を活用した呼び出し方法については クリニック・病院向けページ をご覧ください。
よくあるご質問
Q. 診察室にPCがないのですが、それでも導入できますか?
ご安心ください。アイリストはブラウザがあれば動作するため、iPadやAndroidタブレット、スマートフォンでも操作できます。診察室の机に置けるサイズのタブレットを1台用意するだけで運用可能です。
Q. 既に電子カルテのPCを使っています。同じPCで操作できますか?
はい、可能です。電子カルテのPCがインターネットに接続されており、ブラウザ(Chrome・Edge・Safariなど)が利用できれば、そのままアイリストの操作端末として使えます。電子カルテとアイリストをブラウザのタブで切り替えながら使う先生も多くいらっしゃいます。
Q. 高齢の患者さんは番号呼び出しに気づけますか?
音声アナウンス機能を併用することで対応できます。また、どうしても番号での呼び出しが不安な患者さんに対しては、従来通り名前でお声かけする運用を組み合わせることも可能です。すべての患者さんを一律に番号呼び出しにする必要はなく、患者さんの状況に応じて柔軟に運用できます。
Q. 待合室のモニターは何を使えばいいですか?
一般的なテレビモニターやディスプレイにPCやタブレットを接続して表示できます。新たに専用機器を購入する必要はなく、既に院内にある機器を流用するクリニックも多くあります。
Q. 高額な医療向けシステムと比べて、機能は劣りませんか?
クリニック運営に必要な機能 ── 番号発券・呼び出し・モニター表示・LINE/電話呼び出し・待ち状況確認 ── はすべて標準搭載されています。総合病院のような大規模システムが備える「複数科同時管理」「電子カルテ深い連携」といった機能は省いている代わりに、個人クリニックが現実的に導入できる価格を実現しています。
Q. 導入にどれくらい時間がかかりますか?
iPadとプリンターがあれば最短即日で運用開始できます。配線工事や専用ハードウェアの設置は不要です。3週間の無料トライアルもご用意していますので、まずは実際の診察フローでお試しいただけます。
まとめ:「先生がワンタッチで呼び入れる」が、診察効率を変える
クリニックの待ち時間問題は、「1人ひとりの診察時間を短縮する」ことでは解決しません。先生方が患者さん1人にかける時間は、診療の質を保つ上で削れない部分です。
本当に変えるべきは、診察と診察の「間」、患者さんの「待機姿勢」、受付スタッフの「動線」です。番号呼び出しシステムは、この3つを同時に改善できる現実的な解決策です。
- 患者さんの約70%が番号呼び出しを希望している
- 個人情報保護の観点からも番号呼び出しは推奨されている
- 従来の医療向けシステムは高額で個人クリニックには手が出にくい
- 順番待ちシステム「アイリスト」なら診察室のPC・iPad・スマホでワンタッチ呼び出しができる
- 専用ハードウェア不要・初期費用を抑えて導入可能
「うちのクリニックでも番号呼び出しをやってみたい」とお考えでしたら、まずは3週間の無料トライアルでお試しください。土日祝日もサポート対応しておりますので、開院時間中のトラブルにも安心です。詳しい機能や導入事例については クリニック・病院向けページ もあわせてご覧ください。