飲食店のインバウンド対策ガイド — 外国人のお客様の来店体験を改善する6つのポイ

飲食店のインバウンド対策ガイド — 外国人のお客様の来店体験を改善する6つのポイ

「外国人のお客様が増えてきたけれど、何から手をつければいいかわからない」——インバウンド対応に悩む飲食店のオーナーや店長は多いのではないでしょうか。

インバウンド対応と聞くと「英語のメニューを作る」「翻訳アプリを使う」といった施策が思い浮かびますが、実際に外国人のお客様が店舗で体験する流れを考えると、対応すべきポイントはもっと幅広いことがわかります。

この記事では、外国人のお客様が来店してから退店するまでの流れに沿って、飲食店が取り組むべきインバウンド対策を整理します。

外国人のお客様の「来店体験」を分解する

インバウンド対策を考えるときは、外国人のお客様の行動を時系列で分解するのが効果的です。

  1. 店舗を見つける(Google Maps・SNS・口コミ)
  2. 入店・受付する(順番待ち・人数伝達)
  3. 注文する(メニュー理解・アレルギー確認)
  4. 食事する(追加注文・スタッフとのやりとり)
  5. 会計する(決済方法・レシート)
  6. 退店後(口コミ投稿・SNS共有)

それぞれの場面で「言葉の壁」が発生する可能性があります。順番に見ていきましょう。

①店舗を見つけてもらう:Google Maps対策

外国人観光客の多くは、Google Mapsで飲食店を探します。ここでの対策が、そもそも来店してもらえるかどうかを左右します。

やるべきこと

  • Googleビジネスプロフィールを多言語で充実させる:店名の英語表記、営業時間、定休日、写真を登録。メニューの写真は言語に関係なく伝わる最強のツールです
  • 口コミに返信する:外国語の口コミにも簡単な英語で返信するだけで、「外国人に親切な店」という印象を与えられます
  • 「多言語対応」をアピール:「English menu available」「多言語対応の順番待ちシステムあり」といった情報をプロフィールに記載

②入店・受付:順番待ちの多言語対応

外国人のお客様にとって最初のハードルが受付です。「何人ですか」「名前を書いてください」「30分ほどお待ちください」——こうしたやりとりがすべて日本語で行われると、お客様は何をすればいいかわかりません。

よくあるトラブル

  • 受付の仕方がわからず、列に並んでいるつもりが受付できていない
  • 待ち時間がわからず、不安になって帰ってしまう
  • 日本語の呼び出しに気づかず、順番を飛ばされる

解決策:多言語対応の順番待ちシステム

受付端末で言語を選択するだけで、受付から呼び出しまで母国語で完結できるシステムを導入するのが最も効果的です。スタッフの語学力に依存せず、ピーク時でも安定した対応が可能になります。

順番待ちの多言語対応について詳しくは「外国人のお客様が順番待ちで困っていること — 多言語対応システムで解決する方法」で解説しています。

③注文:メニューの多言語化

着席してからの最大の課題がメニューです。日本語のみのメニューでは、何が書いてあるかわからず注文に時間がかかります。

メニュー多言語化の3つの方法

方法 メリット デメリット コスト目安
写真付きメニュー 言語に関係なく直感的に伝わる メニュー変更時に撮り直しが必要 自作なら無料〜
多言語メニュー(紙) 正確な説明が可能 印刷コスト・更新の手間 翻訳費5万〜15万円
QRコード注文システム 自動翻訳・リアルタイム更新 スマホ操作が必要 月額1万〜3万円

最も手軽なのは写真付きメニューです。料理の写真と番号を大きく表示するだけで、外国人のお客様は指差しで注文できます。予算があれば、QRコードを読み取ると多言語でメニューが表示されるシステムを導入すると、メニュー変更時の更新も楽になります。

アレルギー・食事制限への対応

見落としがちですが、宗教上の食事制限(ハラール、ベジタリアンなど)やアレルギー対応は外国人のお客様にとって非常に重要です。メニューにアレルゲン情報のピクトグラム(絵文字)を表示するだけでも、安心感は大きく違います。

④食事中:コミュニケーションツールの活用

食事中にも「お水ください」「おすすめは何ですか」「これは辛いですか」といったやりとりが発生します。

すぐにできる対策

  • 指差し会話シート:「お水」「お会計」「おかわり」など、よくあるフレーズを多言語でまとめたシートをテーブルに設置。100均のラミネートシートで簡単に作れます
  • 翻訳アプリの活用:Google翻訳のカメラ機能やリアルタイム会話翻訳を、スタッフのスマホに入れておく
  • タブレット注文:追加注文もタブレットから多言語で行えるようにしておくと、スタッフの負担が大幅に減ります

⑤会計:キャッシュレス決済の整備

外国人観光客にとって、現金のみの店舗は大きなハードルです。特にアジア圏からの観光客はキャッシュレス決済が当たり前の方が多いです。

最低限対応したい決済方法

  • クレジットカード(Visa / Mastercard):世界的に最も普及。必須
  • QRコード決済(WeChat Pay / Alipay):中国人観光客に必須
  • 交通系IC(Suica / PASMO等):日本滞在中に入手する外国人も多い

最近はAirペイやSquareなど、1台の端末で複数の決済方法に対応できるサービスが増えています。初期費用・月額無料で始められるものもあるので、未対応の店舗は早めの導入をおすすめします。

⑥退店後:口コミ対策

外国人のお客様は退店後にGoogle MapsやTripAdvisor、SNSに口コミを投稿する率が高いです。この口コミが次の外国人客を呼び込む――という好循環を作ることが、インバウンド集客の本質です。

口コミを増やすコツ

  • レシートやテーブルにQRコードを設置:Google Mapsのレビューページへ直接飛ぶQRコードを印刷しておく
  • 「Thank you」カードを渡す:会計時に「Thank you for visiting! We’d love your review on Google」と書いたカードを渡す
  • 写真映えするポイントを作る:料理の盛り付けや店内の装飾で、SNSに投稿したくなる要素を用意

インバウンド対策の優先順位

「全部一度にやるのは無理」という方のために、優先順位をつけて整理します。

優先度 施策 コスト 効果
★★★ Googleビジネスプロフィールの整備 無料 来店のきっかけを作る
★★★ 写真付きメニューの作成 無料〜低コスト 注文のストレスを解消
★★★ キャッシュレス決済の導入 無料〜低コスト 会計の壁を除去
★★☆ 多言語対応の順番待ちシステム 月額1万〜3万円 受付〜呼び出しの壁を除去
★★☆ 指差し会話シート ほぼ無料 食事中のコミュニケーション改善
★☆☆ QRコード注文システム 月額1万〜3万円 注文の完全自動化
★☆☆ 多言語メニュー(翻訳版) 5万〜15万円 正確な情報提供

まずは無料〜低コストでできる3つ(Googleビジネスプロフィール、写真付きメニュー、キャッシュレス決済)から始め、外国人の来店数が増えてきたら順番待ちシステムやQRコード注文の導入を検討するのが現実的です。順番待ちシステムの費用感を知りたい方は「順番待ちシステムの費用相場は? 初期費用・月額料金のリアルな目安」をご覧ください。

まとめ

飲食店のインバウンド対策は、「英語メニューを作る」だけでは不十分です。外国人のお客様の来店体験を分解し、それぞれの場面で言葉の壁を取り除くことが重要です。

  • 見つける:Googleビジネスプロフィールの多言語整備
  • 受付:多言語対応の順番待ちシステムで受付〜呼び出しを自動化
  • 注文:写真付きメニューやQRコード注文で言語の壁を除去
  • 食事中:指差し会話シートや翻訳アプリで対応
  • 会計:キャッシュレス決済で現金の壁を除去
  • 退店後:口コミを促す仕掛けで次の集客につなげる

すべてを一度に導入する必要はありません。優先度の高い施策から段階的に取り組み、外国人のお客様にとって「また来たい」と思える店舗を目指しましょう。行列や混雑対策も含めた飲食店の順番待ち改善については「飲食店の行列問題を解決 — お客様を逃さない混雑対策と順番待ちシステム活用法」も参考にしてください。

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